大きな仕事は人あっての仕事

西川 伸之(にしかわ のぶゆき)さん

大成建設株式会社
関西支店 新名神高速道路 坊川(ぼうがわ)第三橋工事作業所 作業所長
(1990年卒業,2017年執筆)




現在の仕事

 現在、私は新名神高速道路の一部である、橋長約650m×2本の橋梁工事の作業所長をしています。作業所長というのは、いわば現場監督の監督です。つまり、決められた予算の中で機械・材料を調達し、工程管理・安全管理・品質管理を行う現場監督(弊社社員)がおり、その現場監督の、監督・指導を行う立場となります。弊社の場合、下請け会社や資機材の業者を決めるのは、基本的には作業所長であり、予算管理も任されるので、小さな会社の社長と言っても過言ではありません。
右写真:今年(2017年)6月の坊川(ぼうがわ)第三橋の全景写真です。


なぜゼネコンを?

 ゼネコンとはGeneral Contractorの略称で、元請負者として工事を直接請け負い、工事のとりまとめを行う業種です。「国内、海外を問わず、大きな仕事をやってみたい」と大学に入ってからはそう思っていました。大きなことをするのであれば、やはり大手のゼネコンに入るべき、と単純に思い、既に新聞やCMで知っていた他社に入りたい、と思ってました。しかしながら、大成建設に入ったのは、同じ名大土木出身の尊敬すべき先輩から「大成どうだ?」と声を掛けられたからです。調べてみれば、他社に劣らず大きな仕事している、と分かり大成建設を志望し、何とか入ることができました。当時、学校推薦が1社あたり1名だったので、学内の競争の方が熾烈でした。


 
本学での経験

・解析業務
 新入社員から数年、主にFEMでの解析業務や解析ソフトの開発業務を行いましたが、本学で理論・プログラミングから指導いただいていたせいか、すんなり入れました。

・コンクリート工学、構造力学、土質力学、水理学
 これも、うろ覚えながらも教科書やノートを引っ張り出して思い出し、かつて本学で勉強したことが、設計や現場で随分役に立っています。

・上下関係
 特に私の居たコンクリート研は当時、一番厳しい研究室、と言われたものでした。コーヒーの入れ方からご指導を頂いたせいか、おかげ様で会社に入ってからは、特に指導を受けたことはありません(笑)。


人脈

 会社には名大土木出身の人が毎年1名ずつおり、総勢40名くらいになります。困った時にはあの先輩にお願いしよう、この後輩に頼もうという人が居るのは大変心強いですし、事実大変役に立っています。また、名大出身の方々は広い分野で活躍されているので、社外でもいろいろな場面でお会いすることが多く、名古屋大出身で良かった、と思うことが多々あります。弊社も本学の先生に学会、委員会等でかなりお世話になっています。
   

やりがい

 工事が始まり5年半が経ち、まもなく完成を迎えます。大変な苦労もしましたが、橋がつながり、職人さんと一緒に写真を撮った時の職人さんの誇らしげな笑顔を見ると、この現場でやってて良かったと嬉しくなります。毎回皆で写真を撮るようにしていますが、格別なひとときです。当時は喧嘩をしながら工事を進めていた者同士が、この時は最高の笑顔になります。この業界もICT(情報通信技術)やAI(人工知能)とうるさく言われますが、やはり人あっての仕事だなあとつくづく思います。
右写真:橋が全てつながった時の記念写真です。写真前列中央が私です。    

やりたいことが決まってなくても・・・

 まだ行きたい分野もない、何をしたいとも特に思っていない人も焦る必要ありません。本学に入ってから決めても良いのではないでしょうか?それだけ本学はいろいろな可能性を持っている大学だと思います。勉強し、いろいろな人に出会い、経験してください。