卒業生からのメッセージ

時代毎のニーズに応えて、広く社会に貢献できる。100年先まで残る構造物を造る。これが私の感じる土木の大きな魅力です。

小木曽 圭祐(おぎそ けいすけ)さん鹿島建設株式会社
東京土木支店 工事係
(2009年卒業,2017年執筆)

高速道路や空港、ダム、下水処理場など人々の生活や産業の基盤を最前線で造ることが私の仕事です

私は、ゼネコン(総合建設業者)で働いていて、土木構造物の建設に携わっています。土木構造物とは道路や、上下水道、空港、鉄道、ダム、トンネル、橋など、人が生きていくための基盤(インフラ)のことです。

土木構造物はスケールがとても大きいです。そのような構造物を造りあげるにはたくさんの人やものが関わってきます。彼らと共に、安全に、良いものを、期限内に造りあげる最善の計画を立てて実行する。これがゼネコンの柱である「施工管理」の仕事です。例えるなら、「サッカーの監督」です。いかにいい選手・フィールドが揃っていたとしても、監督次第でチームの良し悪し、試合の勝敗は大きく変わってきます。

小木曽 圭祐(おぎそ けいすけ)さん 鹿島建設株式会社 東京土木支店 工事係
近年は、業務の効率化を目的に現場管理の仕事にiPadを活用しています。

近年は地震や津波、集中豪雨による河川の氾濫、土砂崩れなど大きな自然災害が頻繁に発生しております。人々の生活や産業を支える土木構造物はこれらの災害に耐え、人々の命を守ることを要求されます。このような構造物を設計することもゼネコンの仕事です。

ゼネコンは時代時代のニーズに応える様々な研究開発も行なっています。例えば環境に優しい新材料の開発を行なっています。また、建設が困難な場所でも要求される構造物を安全に造りあげる新技術の開発も行なっています。

このようにゼネコンは「工事現場の管理」「設計」「研究開発」といった様々な角度から土木構造物建設の最前線で活躍しています。

日々、様々な経験を積んでいて飽きることがありません。毎日、多くの人々とともに工事完了を目指して働いています

小木曽 圭祐(おぎそ けいすけ)さん 鹿島建設株式会社 東京土木支店 工事係
既製杭工が完了した時の協力業者の方々と職員の記念写真です。この仕事にやりがいを感じる瞬間です。

私は、現在、下水処理場の建設工事現場で働いております。工事計画を立てたり、工事現場を管理する仕事をしています。

工事計画は、求められている品質を満足し、安全に工事を進められるものでなければなりません。また、工事をする多くの専門業者の方々が最大限の力を発揮できる計画が求められます。そのために、工事の順番や工事の方法を同僚や上司と考えます。さらに、専門業者と意見を交えながら計画を何度も練り直します。時に会社の技術研究所や設計部からアイディアをもらいながら計画をつくりあげます。「みんなで良いものを造るんだ」という一体感が感じられます。

工事が始まると工事現場の管理の仕事が始まります。人や重機が計画通りに動いているか、危険な作業はないかということに常に気を配ります。また、工事現場は自然と隣り合わせです。地盤や気象条件などで計画とは違う状況が発生します。そこで、専門業者や上司と相談しながら、即座に状況を判断し指示していきます。 自分の立てた計画や指示により、日々大きな構造物ができていく様子を目の前で実感できることがこの仕事の大きな魅力です。

私が土木工学を専攻した理由と大学での経験

私が土木工学を専攻した理由は、「将来はせっかくだから大きな仕事がしたい。しかも大勢の人と関わる仕事がいいなぁ。」といった漠然としたものでした。

大学での経験は2つの意味で現在の仕事に大きく生きています。

1つ目は「基礎知識」。大学で得た知識は使わない日はありません。大学で得る知識がしっかりと仕事に生きています。

2つ目は「人」。大学で知り合った友人の多くは土木分野で活躍しています。大学を卒業した今でも、大学時代の仲間たちと定期的に集まっています。本音を話し合える良き相談相手が多くいることは大きな財産となっています。大学時代の人との絆が強いことも土木の魅力の1つと思います。

様々なことに興味を持つことを忘れずに、人との繋がりを大切にしてください

大学で土木工学を学んで、視野が大きく広がりました。土木は様々な分野に繋がっています。少しでも土木工学に興味を抱いてくれた方はぜひ、土木の世界を覗いてみてください。目の前で100年先まで残る構造物を多くの人々とともに造りあげる達成感が土木にはあります。

周りにいる家族、友人を大切にしてください。そして、様々なことに興味を持ってアンテナをはっていてください。これらのことは今後、色々なことに対してプラスに働くと思います。

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